2012年12月14日金曜日

ラスベガス Day.6 Re:invent最終日

11月29日は、早くもRe:Invent最終日となりました。
本日は、ヴァーナー・ボーガス(Werner Vogels)氏とジェフ・ベゾス(Jeff Bezos)氏の講演、いつくかのセッションがあり、いつもよりも早めの午後6時に終了という予定です。


朝の一番目はAMAZONのCTOヴァーナー・ボーガス(Werner Vogels)氏の講演でした。
まずAmazon.co.jpの負荷の流れが紹介されました。つまり、自社サーバで運用していた初期段階では、リソースに多くの無駄があったということです。
一日の中でも日中は負荷が高く、夜は負荷が低い。
また、一ヶ月の期間で見ても、特に年末商戦など負荷が上がる場合などがある。
その中で高負荷のラインに合わせてリソースを設定した場合、あまりに非効率で無駄が出てしまう。
そういったことから、2010年にAWSへ移行していったそうです。

そこからボーガス氏は「21世紀のアーキテクチャー」について語りました。
それは、制御可能である事、弾力性のある事、適応性が高い事、データ駆動型であること、の4点です。


・制御可能である事(Controllable)とは、情報を細かい単位のコンポーネントに分割し制御すること。

・弾力性のある事(Resilient)とは、柔軟にシステムを変更する事で強障害性を実現し、ひいては顧客を守る、ということです。

障害は起こるものと言う前提で、例えばS3のようなストレージサービスは、アベイラビリティゾーンを分け、連携することで99.99999999%という高い可用性を担保しています。

・適応性が高い事(Adaptive)とは、前提や環境の違いに合わせた配置が容易であることです。
例えミスがあっても、やり直しが簡単なので、あらゆる状況への適応が可能となります。

・データ駆動型(Data driven)とは、前提として全ての行動はデータ由来であるという事。
データを重視して、カスタマー経験であったり、流通の最後まで気を配るという姿勢です。
平均値ではユーザの50%もカバーできないので、データを精査するということです。


講演中は、ピンタレストとanimotoの2社が紹介されました。
いずれも、AWSを効果的に使う事で大幅なコストの削減と安定したサービス提供を実現しています。
自前でサーバを運用すると、非常に大きな運用負担がかかりますが、そこから手を離すことで、サービスそのものに100%注力する事ができます。
AWSを使いこなすことでどれだけのことができるだろうかと、想像せずにはいられない講演でした。


さて、ジェフ・ベゾス氏の講演は次の記事で書きますが、この講演後は、キャッシュについてのセッション、S3のセッションなど受けました。18時が近づくと、ブースの人達も片づけを始め、片付け終わったところから飲み始めるという、すごい和気あいあい感を感じさせつつ、時間が過ぎるとアナウンスの一つで終わりというあっけない閉幕でした。